スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←【イラスト】寄り添うイリコト →拍手返信 【2012/11】
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png サイト案内
もくじ  3kaku_s_L.png 拍手返信
もくじ  3kaku_s_L.png 高校
もくじ  3kaku_s_L.png 大学:結婚前
もくじ  3kaku_s_L.png 大学:結婚後
もくじ  3kaku_s_L.png 大学卒業後
もくじ  3kaku_s_L.png イラスト
もくじ  3kaku_s_L.png 頂き物&捧げ物
もくじ  3kaku_s_L.png 【IF】 cursed me
  • 【【イラスト】寄り添うイリコト】へ
  • 【拍手返信 【2012/11】】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

高校

親の思惑

 ←【イラスト】寄り添うイリコト →拍手返信 【2012/11】


深夜、なんとなしに読んでいた本を置く。
同じ体勢で読んでいたせいで体が硬くなってしまっている。

…コーヒーでも飲むか。

立ち上がり、部屋を出ると、そこにはパジャマの琴子が立っている。
顔に服の跡がついている。どうせ突っ伏して寝てたんだろうと呆れた。

「コーヒーいれようと思ってね のむ?」
「う、うん」

コーヒーの香りがキッチンに広がる。その前で琴子がふふ、と笑う。
また何か妄想しているらしい。馬鹿らしい。

ふと応接間のドアに目をやると、明かりがついている。まだ両親達が起きているようだった。

「みんなまだ起きてるぜ」
「えっ、こんな夜中に?」

どうやら紙を広げて何かを話し合っている。
こんな時間になんだろうと思い、琴子とドアに近付き聞き耳を立てた。

「何話してんだろ?」

「…で、この部屋をお兄ちゃんと琴子ちゃんの寝室にしてえ、この部屋は二人の赤ちゃんができた時の為にとっておくの」

不穏な会話が聞こえてくる。ぶわっと変な汗が出たような気がした。
琴子は何がなんだかわかってないのか軽く固まっている。当たり前だ。
同じ寝室?子供?おれ達に何をしろって言ってるのかわかってるのか?

「何の計画だよ。」

琴子と二人でドアをあける。

「ちゃんと説明しろよ!!」

両親達を締めあげて出てきた内容は…どうやら三世帯住宅の話が持ち上がっていたらしい。
そんな事はどうでもいい、なんで俺が琴子と一緒なんだ!

「おれ達を結婚させようってうのか!」

そこで頬を赤らめるな琴子!お前結婚がどう言う事かもわかって無いくせに!

「おれにだって選ぶ権利があるだろう!」

相原親子がムッとしたのがわかるがこれだけは言わせて貰わないといけないと思った。

「ちょ、ちょっとなによその言い方!」
「直樹くん!こいつはバカでもなかなか器量のいい女の子で…」
「器量が良けりゃ勝手に結婚決めてもいーんですか。」
「…いいえ」

琴子が真っ赤になって食ってかかる。……軽く口を滑らしたかと思ったが褒めた事には気がつかなかったらしい。
というか器量がいいって意味を理解してないのかもしれない。

「ふんっ!あとで結婚したいなんていっても、ぜえったいしてあげないわ!」

その様子を見て少し楽しくなった自分は、わざともう少し口を滑らす。

「そりゃ安心だ。もしもおまえの事好きになってもあやまちをおかさないですみそーだ。」
「えっ…すきに…」

好きになるという言葉に、今までの威勢はどこにいったやら、くにゃっと緩む表情に満足する。
そうだよお前は、そういう顔してろ。

「と、言うわけでこのバカげた計画は今夜までにしてください。おやすみなさい。」

そう言っておれはキッチンに戻り、琴子と自分の分のコーヒーを注いだ。
琴子はしょんぼりとした顔でコーヒーに口をつけている。

当たり前だろ。おれは人にそういうのを決められるのは好きじゃないんでね。
お前なんておれはどうも思ってない。
それに相原のおじさんもおじさんだ、こんな男に娘を抱けって言ってるんだぞ。
その無神経さに溜息しか出ない。自分の娘が大事じゃないのかよ。
グッとコーヒーを飲み干すと、流しにカップを置く。

「それじゃ、おやすみ。」

琴子を見ずに声をかけると、うん、おやすみ、と小さな声が聞こえた。

そうなんだよな、別にこいつ、器量は悪くないんだよな。とびきりの美人とかではないけど。
何度か「なんであの子が」なんて言ってる女を見たけど、大体それを言ってる奴らは琴子より器量が悪い。
そんな奴らでも琴子は気になるのか、たまにしょげ返っていたな。

…まあそれでも別におれは琴子に興味なんて無いけど。あるわけない。

そんな事を考えながら布団に入る。

『お兄ちゃんと琴子ちゃんの寝室』

そんなおふくろの言葉を思い出し、布団の感触を思わず確かめた。
考えたくも無いのに、自分の腕で眠る琴子を想像してしまう。
あの柔らかそうな髪が枕の上に流れて、自分の隣で眠るなんて、ありえない。

そんな事を考えながら、うとうとと夢に落ちていった。


___________________



「直樹くんは本当に琴子の事が嫌いなのかな…」

重雄がはぁ…と溜息をつく。

「あら、そんな事無いわよ相原さん!」
「そうだよアイちゃん!直樹は琴子ちゃんの事を嫌ったりはしてないよ!」

ケラケラと紀子は楽しそうに笑った。

「いやしかし、直樹くんの話も筋が通っているからなぁ…」
「そうね、同じ部屋にしようとしてるのがバレたのは良くなかったわね。」
「でしょう?やっぱり…」
「でも別に、三世帯同居については何も文句言ってないわよ、お兄ちゃん。」
「「えっ」」

重樹と重雄が声を重ねる。

「お兄ちゃんが文句言ったの同居の件じゃなくて、同じ寝室の件だけでしょ。」
「いや、そうですけど奥さん…」
「お兄ちゃんが本当に嫌なら根本として、なんで家が一緒になるんだよ!いつまで居る気なんだよ!って言うと思うのよね。」
「まあ…確かに…」
「あの子、今の状態嫌いじゃないんだと思うわ。というか琴子ちゃんが居なくなるなんて思ってもいないんじゃないかしら。」

紀子はそうよそうよと一人で納得しているようだ。

「でもこの件は暫く延期ね。後から部屋を足すのは大変ですもの。」

はぁ、と紀子が溜息をつく。




そしてこの家の増築が決行されたのはもう少し先のお話。




関連記事
スポンサーサイト


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png サイト案内
もくじ  3kaku_s_L.png 拍手返信
もくじ  3kaku_s_L.png 高校
もくじ  3kaku_s_L.png 大学:結婚前
もくじ  3kaku_s_L.png 大学:結婚後
もくじ  3kaku_s_L.png 大学卒業後
もくじ  3kaku_s_L.png イラスト
もくじ  3kaku_s_L.png 頂き物&捧げ物
もくじ  3kaku_s_L.png 【IF】 cursed me
  • 【【イラスト】寄り添うイリコト】へ
  • 【拍手返信 【2012/11】】へ

~ Comment ~

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【【イラスト】寄り添うイリコト】へ
  • 【拍手返信 【2012/11】】へ
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。