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高校

強がりと葛藤

 ←相原琴子という女 →罪と罰

「なあ入江、相原と同居するようになって困らねーの?」
「…何がだよ。」
「だって、いくらお前が女に興味が無いって言っても同じ屋根の下だろ?やっぱこう、男子高校生らしい欲望みたいなものが…」
「…別に。」
「お前本当に冷めてんのなー。」
「あんな色気のねー奴に一々反応しない。」


クラスメイトが下世話な興味丸出しで話しかけてくる事が増えた。
今まで自分を遠巻きにしていた人間が殆どだったが、琴子と同居してから何故か親近感を感じるようになったらしく
こちらが軽くあしらっても気にしないようになったのだ。

というか、琴子をあれだけぞんざいに扱って居る所を見て、自分の態度の悪さ、多少の軽口なら問題ないと判断した奴らが多いようだった。
A組の人間もこの程度だったのかと思うが、まあそれでも流石に深い所まではつっこんでこないのは空気を読んでくれているんだろう。




実際の話…琴子と同居するようになって大分困っている。
最初は何も考えていなかった。こんな問題が増えるとも思って居なかった。

風呂場で今の所まだ遭遇してしまうようなアクシデントは無いが、何せ無防備だ。
好きな男と同じ家で、何でそんなに無防備なのかと不思議に思う。
むしろ本当に自分の事を好きだったのか本人に問い質したい位だ。

パジャマの時はまだいい。薄手のキャミソールににノーブラに短パン。正直胸が無いから気にならない…と思っていたのが間違いだった。

自分と琴子には身長差が有る。すると自然見下ろす形になってしまう。
…見えそうなのだ、上から。キャミソールの中身が…チラチラと…
ただそんなものは、自分が顔を逸らして何とかする。
キャミソールに浮き上がった誇張された突起も、見ないように、見えないように…

というか、お願いだからおふくろが注意してやってくれと思う。
自分が本人に言うのもおかしいし、自分がおふくろに注意しろと言うのも気にしてると思われて嫌だった。

うちは男兄弟で、母親はきちんと女として気を使っている風だとは思うが、
やはり若い同年代の女子はいろいろな部分が違ってくる。


何より自分が困っているのは、風呂の順番…


今、風呂は琴子よりできるだけ先に入りたいと思っている。
その理由は琴子の自分用の石鹸やシャンプーだった。

うちに来たての頃、先に琴子に風呂に入らせた。
いい湯だったと出てきて笑う琴子の濡れ髪、濡れた肌にキャミソールの姿に思わず心の中で頭を抱えた。
そしてその体や髪からは、酷く甘い香りがして。

「お前なんだよその甘ったるい匂い」
「いいでしょ、ここの石鹸凄くいい匂いで好きなんだよねー」

そう言って寄って来る琴子に何か煽られる感じがして酷くいらついた。

「入江くんもどーぞ!」
「言われなくても」

はぁ、と溜息をついて風呂場に入ると、琴子の体からしていたのよりも濃厚な甘い香りが充満していた。
むせ返る様な、女が好きそうな匂い。
さっきの琴子と同じ匂い…。
その場に居てはいけないような気がして、自分はさっさと最低限の時間で上がってしまった。

自分がその石鹸を使ったわけじゃないのに、その匂いが体に纏わりついている気がして。
入江くん という声を思い出して胸焼けを覚えそうだった。



…風呂だけじゃない

夜も、戸惑った。
俺の部屋と琴子の部屋は隣だ。もちろん、今はこの部屋に祐樹も居る。
寝静まった深夜、妙に気持ちが落ち着かない時が有る。

目が冴え、ただ沈黙が迫る夜。

心音が五月蝿く、ただぼーっと天井を見上げていると、小さな声が聞こえてきた。

「…りぇ…くん…。いりえ…くん…。」

壁越しの小さな、切なげな女の声。琴子の寝言。
妙に胸が騒ぐ。あいつは夢にまで自分を見るのか。

「…すき…」

まだ好きなのかよ。それとも好きだった頃の夢を見ているのか。
琴子の気持ちなんていっそどうでもいい。
ただこのざわつきを抑えたくて、強引に布団を頭まで被ったのだった。


…自分がこんなに女に翻弄されるだなんて思わなかった。

_______

「おれは隣の部屋からイビキや寝言が聞こえてくるのが苦痛な毎日だね。」
「う うそよっ!」
「すっごおい!琴子は女のくせにイビキかくんだー!」

琴子と裕樹が騒いでいる。
…別に嘘じゃない。たまに聞こえてくる寝言に、思わず聞き耳を立てている、なんて事は思いもしないらしい。
裕樹、気がつけよ。そんなに大きな音だったらお前が気がつかないわけないだろ。

「…入江くんっていつも興味なさそーな感じ。澄ましちゃってさ。ねー、あたしの事気になったりしないの?」

琴子がムスッとした顔でこっちを睨んでくる。
ばーか。本当の意味で気にしてないのはお前だろ。おれは顔に出さないだけだ。
おれは自分の俗っぽさに驚く毎日だっていうのに。

「なるわけないだろ。色気の無い体で。」



死んでもいわねーよ。本当の事なんて。


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